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山上新平にとって、世界は複雑で触れ難いものだった。
カメラを手に山へと分け入り、そこにある木々を凝視して写真を撮る。
崖の上から、海に打ち寄せる波の表情を捉えて写真を撮る。
山上にとって、それが世界と触れあう唯一の手段だった。
ある日、山上の手に傷ついた蝶が止まった。その蝶は、傷を負っても飛ぼうとした。
その日から山上は、蝶の写真を撮りはじめた。
またたく命は、山上にとって世界と自分とを繋ぐよりしろとなった。
3つの章からなる写真集は、安寧を恐れ、否定し続けてきた写真家の過去/現在/未来を、
蝶と共に舞い飛びながら追走する構成になっている。
(出版社紹介文より)
写真・文章:山上新平
文章:幅允孝
編集・造本設計:町口覚
デザイン:清水紗良(MACTH and Company,Ltd)
判型:縦228mm / 横171mm
頁数:本文200頁
写真点数:116点
仕様:フナオカキャンパス貼り丸背上製本
表紙・裏表紙に題箋貼り
背表紙にタイトル箔押し
スリーブケース入り
言語:日英表記
発行:bookshop M