巷にあふれる広告を読み解き、「らしさ」の呪縛に抵抗する。
コンプレックスを刺激する脱毛・美容広告、バリエーションの少ない「デキる男」像、 性感染症予防啓発ポスターと性教育、広告業界の根深いジェンダーギャップ...... 私たちを取り巻く広告を観察し、無意識に刷り込まれる規範や価値観を解きほぐす 1 冊。
第1章 広告観察を始める前に ジェンダー表現とメディア
第2章 広告観察日記
第3章 脱毛広告観察 脱毛・美容広告から読み解くジェンダー、人種、身体規範
第4章 「デキる男」像の呪縛を解くために
第5章 性感染症予防啓発は誰のため?――広報ポスターから考えるこれからの性教育
第6章 対談:広告だけに文化の全てを担わせてはならない(小林美香×笛美)
第7章 対談:広告と公共性 消費者教育のためのメディアリテラシー(小林美香×尾辻かな子)
第8章 「写真歌謡」試論
・小林美香 (こばやし・みか)
1973 年生まれ。国内外の各種学校/機関で写真やジェンダー表象に関するレクチャー、展覧会を企画するほか、雑誌やウェブメディアへの寄稿など、執筆や翻訳に取り組む。東京造形大学、九州大学非常勤講師。 『現代思想 2021 年 11 月号』(青土社)「特集=ルッキズムを考える」や雑誌『IWAKAN』に寄稿。著書に 『写真を〈読む〉視点(』単著 青弓社、2005)、『〈妊婦アート〉論:孕む身体を奪取する』(共著 青弓社、2018)。