写真家石間秀耶による団地をテーマとしたシリーズ〈Album〉を収録したアートブック。石間にとって団地は、幼少期から思春期に至る18年間の記憶の象徴として存在する。散歩をする中で見つけた 団地をシャッターによって切り取るとともに、団地に住んでいた頃の記憶の数々がメモに記された。本書は、写真、論考、団地に生きる人々の断片的記憶から構成される。出版レーベルChuchichäschtli によって任意に解釈された石間作品は、団地をめぐる数多の個人史と絡み合い、平準化された空間が一方で持つ豊かな想像力を明らかにする。展覧会の巡回が続く限り、団地をめぐる個人史は収集され、この本もまた記憶の集積・再生装置として機能する。
◉仕様・価格◉
著者:石間秀耶
編集:鯉沼晴悠、石川宝 [Chuchichäschtli]
ブックデザイン:貞雄大
印刷:リソグラフ、レーザー
製本:ペーパーファスナー綴じ
頁数:105+133
判型:B5 変形 (193×278×15mm)
出版年月日:2023/05/03
エディション:300 部
・石間秀耶(Hideya Ishima)
1997 年生まれ。独学で写真を学んだ後、ノンバイナリーである自 身をテーマにしたポートレートシリーズを発表。2021年、映画《逆 光》( 監督:須藤蓮、脚本:渡辺あや ) と共同制作した写真集『ONOMICHI』を自費出版。2023年、出版レーベルChuchichäschtliより〈Album〉を収録したアートブック『Untitled 01_Hideya Ishima/Album』を刊行。2022年、〈ONOMICHI〉清里フォトミュージアム収蔵。